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お知らせ:私の本『定年後を豊かにするシンプルライフ』が発刊、「はじめに」を全文掲載  (My book was released)


Notice: Notice: My first book written in Japanese was released today.  ("Introduction" of the book is put on this page)

初めての本が1月17日に出版されました。電子書籍と注文後に印刷されるオンデマンドの本があります。「はじめに」を全文掲載しました

■電子書籍(予約受付中) https://amzn.to/3VysaEU

■ペーパーバック(オンデマンド印刷) https://amzn.to/49zagrm



昔の日本人の5つの楽しみと人生を楽しむために必要な4つの土台について書きました。現代への応用方法も詳説しています。
Fun things for Japanese more than 100 years ago
江戸・明治時代の人たちの楽しみ

よろしければ、読んでみてくださいね。



はじめに(Introduction)

本書は、不便でモノやサービスも少なかった江戸・明治時代の庶民の生き方・楽しみ方を学ぶと、お金が十分でなくても日々を十分に楽しめることを示したものです。

 

この本を読んでいただきたいのは、定年後を考えている人だけではありません。次の皆さんのお役にも立てると思っています。

 

時間はたくさんあるけど、お金はたくさん使わないで人生を楽しみたい人

時間・情報・モノに追われる生活をやめ、シンプルな生き方を求めている人

自然豊かな環境で暮らしている人、あるいは暮らしたい人、とくにミニマリストやサステイナブルな生活を目指している人

 

お金を使わず時間を使って楽しんだ江戸・明治時代の人たちの暮らし方や、豊かな自然のなかでのシンプルな生き方は、きっとあなたの生活のヒントになるはずです。

 

ところで、「江戸時代の庶民の楽しみ」というと、「えっ、庶民は年貢に苦しめられただけで、楽しみなんてなかったんじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。そして、「花のお江戸には歌舞伎やいろいろな娯楽があったらしいからね」と考えるかもしれません。

それは違います。この本は、江戸や大阪の町人を対象にしていません。農山漁村に住んでいたふつうの人たち=お百姓さんたちの楽しみ方を軸に、私たちの暮らしに取り入れてみようと提案しています。当時の人たちにも楽しみはあったのです。その楽しみ方は明治時代にも続き、私の祖父母世代まで受け継がれていました。

 

彼ら彼女らは、お日さまのもとで農作物を育てたり、魚を獲ったりしていました。体力的にはキツそうですけど、精神的にはあなたの現在の仕事よりも楽だったかもしれませんね。それどころか、耕作や釣りを楽しんでいたかもしれませんよ。

「そうかもしれないけど、働いたあとはくたくたになって寝るだけの生活だったんでしょう」と思う人もいるかもしれません。それも違います。

田植えや刈り入れで忙しいときはいっぱい食べていっぱい働きましたが、農閑期は旅に出たり、祭りで盛り上がったりしていました普段も親戚の家や町場に行ったり、詩歌づくりや園芸などの趣味を楽しんだりしていたのです。

 

ご近所とのつながりが強く、モノがなくてもワイワイガヤガヤと楽しめたのが当時の人たちの強みになります。ワイワイガヤガヤのネタは、旅の計画、手間暇かけてつくった食べもの、園芸、など多種多様です。

多くのモノとサービスを手に入れた私たちは彼ら彼女らとそっくり同じシンプルライフには戻れません。しかし、楽しみ方のスタイルを真似ることはできます。それが「お金が十分でなくても日々を十分に楽しめる」方法です。

 

本書では、当時の楽しみ方を「自然のなかで働き、目に見える成果を得る楽しみ」(第3章)、「近所の人たちで集まる楽しみ」(第4章)、「旅の楽しみ」(第5章)、「趣味の楽しみ」(第6章)に分けて解説し、現代に適用するとどうなるかを提案しています。第7章では、日々を楽しむために必要な土台(健康、最低限の衣食住、平和と環境)について述べています。江戸・明治時代の人たちは、化石燃料もプラスチックも使わず自然の循環のなかで生きていましたし、余分なモノはもたない(もてない)ミニマリストでもありました。

 

私が昔の暮らし方や楽しみ方の研究にはまった経緯と執筆の動機を簡単に述べておきます。

私は60歳まで研究者・エンジニアとして働いていました。仕事そのものはとてもおもしろかったのですが、「鉄の箱」ともいえる通勤列車の外の風景(千葉の水田、江戸川、東京の住宅密集地)を見ながら、「現代社会は、どこまで効率を求めるのだろうか? それで幸せになれるのだろうか? 楽しい日々を過ごせるのだろうか?」という疑問をもっていました。

これが、便利なモノもサービスもなかった江戸・明治時代の人々の暮らし方や楽しみ方を調べはじめたきっかけです。定年が見えてきた55歳のときでした。歴史の教科書にあるように、ふつうの人たちは苦しんでいただけなのかを知りたかったのです。

図書館に行ってみましたが、なんと当時のお百姓さんたちの楽しみ方の全体像を書いた本はなかったのです。そこで、江戸時代の日記などを調べはじめると、当時の人たちには私たちとは違った働く喜びがあるだけでなく、家族や村の人々と一緒に日々を楽しんでいたことがわかりました。しかも化石燃料を使わないだけでなく、リサイクルとリユースを徹底していることなどがわかり、SDGsに照らし合わせると再評価されるべきものでした。

当時の暮らし方や楽しみ方を外国人に話すと「COOL!」を連発しますし、日本人も「ありかも!」と感心します。そのような経緯もあり、1冊の本にまとめて多くの人に知っていただきたいと思ったのが執筆の動機です。

当時のスタイルを現代の生活に取り入れていく方法についても本書を通してお伝えし、あなたの生活に取り入れるヒントを提供します。

私自身も当時のスタイルを取り入れています。そのいちばんは、働いてお役に立ち続けることです。自分のために稼ぎ続けるのではありません。私はボランティア・ガイドと日本語教師を続けていますが、「ありがとう」の言葉が報酬であり、生きがいであり、楽しみなのです。

 

この本に興味をもっていただいたあなたが、江戸・明治時代の人たちの暮らし方・楽しみ方を知り、お金に頼らずに日々を楽しみながら過ごせる方法を見つけ出せることを願っています。

また、本書に記載できなかった江戸・明治時代の楽しみ方の具体例は、読者特典用のPDFテキストとしてプレゼントしますので、そちらもご覧いただければ幸いです(巻末参照)。


 「第1章 どうする定年後、あなたは何してる?」は、

Amazonのサイト(https://amzn.to/3VysaEU)と出版社のサイト(https://note.com/gokigenbook/n/na46f2793d42f)で公開されています。

ご覧くださいね。


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